バイクのタイヤは地面に触れる部分で、命にかかわる重要なパーツだ。今回は公道を走れるバイク用タイヤについて書いていく。
公道を走れるタイヤの種類
バイアスタイヤ
荷重や悪路に強く設計されたタイヤでバイク以外にも産業車両や建築車両などで採用されているのが特徴。バイアス構造というカーカス(タイヤの骨組みに当たる層)が、タイヤの回転に対して斜めに配列されているバイアス構造になっていて、タイヤの側面が硬いので高い荷重への耐性がある。低速走行時の乗り心地が安定しているのがメリット。
ヤマハMT-25といったツーリング用モデルや車重の重いバイクに採用されている。
ラジアルタイヤ
ラジアル構造と呼ばれるタイヤを支えるカーカスがタイヤの中心から放射線状に配置された構造を指す。ラジカルタイヤは、このラジカル構造を採用したタイヤだ。高速走行時の操縦が安定するメリットがある。
ラジアルタイヤはカワサキのNINJAシリーズで採用されている。
トレールタイヤ
公道を走れるオフロードタイヤ。オンロード・オフロードの両方を走れることができて、高速道路から山道を走ることが可能。オフロードタイヤの種類の中ではグリップ力が劣るが、公道では問題なく走れるだろう。
タイヤの特徴を把握して走ろう
タイヤはそれぞれ得意な走り方が違う。用途にあったタイヤを選ぶことで、乗り心地や走りが違ってくる。自分のバイクがどのタイヤを履いているのか確認してみよう。
チューブタイヤとチューブレスタイヤ
さらにタイヤには空気を入れるチューブタイヤとチューブが入っていないチューブレスタイヤがある。
チューブタイヤとチューブレスタイヤの構造
チューブタイヤは自転車と同様、タイヤの中にチューブが入っている構造になっている。チューブレスタイヤはタイヤの内側にあるビートがリムにくっついており、それがチューブ代わりとなる。
チューブレスタイヤのメリット
チューブタイヤだと釘を踏んだ場合、すぐに空気が抜けて転倒の危険がある。一方チューブレスタイヤは空気が抜けにくく、バンクによる転倒のリスクが低い。また、タイヤ内の空気とゴムの設置範囲が広いため、熱がこもりにくく劣化しにくいメリットもある。
チューブタイヤのデメリット
空気が抜けにくい分、パンクに気づきにくくなる。そのため、気づかずに走り続けビート部に傷を負って交換が必要な場合も。
タイヤの世界は奥が深い。自分の力量やバイクによって何が最適なのか違ってくるものだ。あと、タイヤはあくまで消耗品。高いタイヤをずっと履き続けるよりは安くてもちゃんと履き替えたほうが快適になる。タイヤの状態は常にチェックしておこう。